051018-19

ブルーマウンテンのトラウト
〜クロの大活躍の巻〜



今回は、釣りのツアーとしては最高の思い出を自負する
フィッシュオン最高値の1泊2日ブルーマウンテンのトラウトツアーに
フライマンのカップルをご案内した。

1日目

観光で有名なブルーマウンテンのスリーシスターズを見学したあと、
昼食を経て、ロッジにチェックイン。












風もなく、曇り空から晴れ間が見えて、午後2時に実釣開始。
車から降りて、釣り場に向かう途中、お2人の目が爛々に輝いているのいが
見て取れた。

「これはいけない、2人とも、テンションが上がりすぎている」

そう思った案内役の竿遊は、

「釣り場でラインを通すと、ライズが見えたら、あせってラインを間違えて
通したり、フックの結びが甘かったりするので、
ここでタックルのセッティングをしてください」

とお2人を車のそばに戻し、セッティングをしていただいた。







釣り場に着く。

旦那さんの、そのファーストキャストは、
竿遊の指差した方向に真っ直ぐに伸び、
音もなく静かにプレゼントした。

旦那さんは慎重にラインを手繰り寄せる。

竿遊が後ろから言った。

「第一投目から来ることがありますから、
最後まで丁寧にリトリーブしてくださいよ」

旦那さんが頷く。

その瞬間だった。

「ヒット!!!!!」

見ると、旦那さんのオービス12フィートのフライロッドが
弧を描いて曲がっている。

なんと、ファーストキャストにファーストヒットしたのだ!

「絶対、この1匹目を上げてくださいよ、
もしバラシたら、このあと釣れなくなりますよ」

といたずら心にも竿遊がハッパをかける。

旦那さんは、ブルーマウンテンの天然トラウトの強烈な引きに応じて、
素早く余ったラインを巻き取り、フライリールのドラグ機能を活かし、
ジーーーと静かな湖にこだまするリールの音を味わいながら、
この天然トラウトのファーストヒットを楽しんでいるようだった。

数回のジャンプを得て、43cmのトラウトがランディングネットに
収まった。









誰もが、今日は、好活性だ、と信じて疑わなかった。
釣り場に付く前に、野生動物たちが動き回り、
鳥がさえずり、空気も美味しい。
ジンクスのカンガルーもいきなり見れたし、
ファーストキャストにファーストヒットしたのが43cmなのだから、
好活性を信じるのも無理はない。


ところが、そのあとが続かない。
全く、アタリさえないのだ。

1時間、2時間が過ぎ、
皆で、焦りの色が見え隠れし始めた。
イブニングライズが始まる前に、
竿遊がある提案をした。

「スケットに、クロを呼んできましょうか?」

クロとは、その釣り場で竿遊が初めてトラウトを釣った時の
案内役を務めてくれた黒いシープドッグで、
今回のお客さんは、竿游が書いたエッセイ「クロの恩返し」を呼んで、
クロに会うことを楽しみにしていた。

ちなみに、「クロの恩返し」のエッセイはこちらです。

http://www.tokyonet.com.au/~kan/newpage68.htm


お2人を釣り場に残し、竿遊はその釣り場近くのロッジの
住犬であるクロを探しに出かけた。

夏に入る前に、買主に毛を刈られて、ちょっとユーモアな
いでたちになったクロを発見。








「クロの恩返し」通り、奥さんがクロに薪を投げてクロと戯れる。







「クロ、トラウトはどこにいるの?」
と3人で、一生懸命クロに話し掛けた。


人が聞いたら

「そんな、アホな」

と笑われるかもしれないが、お客さんも、竿遊も
結構、真剣に、クロにアドバイスを頼んだ。

ファーストキャストのファーストヒット以来、
アタリもなければライズもないのだ。

はるばる日本から釣具を担いで来たその意味は
一生忘れない思い出作りになるほど、大きい。

クロはうつむき、なにやら考えているようだった。

「クロ、頼む、教えてくれ、トラウトはどこにいるんだ?」

日本語で話し掛け続けた。

すると、意を決したように、クロが顔を上げ、
ある一方をじっと見続けたのだ。








「あっち?」

と3人でその方向を見た瞬間、

「バシャン」

なんと、その方向で、トラウトが跳ねた。

それまで、全く静かだった岸際だったのに、
クロがアドバイス?してくれた方向で、
本当に、トラウトが跳ねたのだ。

直ちに、お客さんはフライロッドを握り直し、
クロの教えてくれた方向へ、フライを一せいにキャストした。


その結果がこれだ。










その夜は、ロッジのジャグジから湖を眺めて体を休め、
ワインに酔いしれながら豪華ディナーを堪能していただいた。













2日目


翌朝にもクロのポイントで釣った虹鱒の2匹は、
そのあと、ブルーマウンテンの日本食レストラン「HANA」に持ち込み、
釣ったシーンをデジカメの動画モードで振り返りながら、
満腹になるまでのトラウトづくしランチを味わった。








このツアーを成功と呼ばずして、
どんなツアーが成功と呼べるだろうか?

フィッシュオンオーストラリアの自慢のトラウトツアーだ。







竿遊

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